日本の伝統発酵食品 お味噌の魅力と健康効果
少しずつ暖かい日も増えてまいりましたが、花粉が辛い今日この頃です。
「さしすせそ」コラムも最後の味噌となりました。
日本の代表的な発酵食品で、昔から日本の食卓のタンパク源となっていた味噌。
味噌の健康効果から
「味噌汁は医者殺し」「生味噌は腹の妙薬」「味噌汁は朝の毒消し」など、
味噌を使ったことわざも多くあります。
しかし最近は「面倒くさい」との理由で、味噌離れが増えているそうです。
そこで今回は、味噌の魅力について、お話しいたします。
味噌の分類法と郷土料理
味噌は「麹原料」「味」「色」で分けることが出来ます。
・麹の原料による分類:米味噌、麦味噌、豆味噌
・味による分類:甘味噌、甘口味噌、辛口味噌
・色による分類:味噌、淡色味噌、白味噌
使用する麹原料は3種類に分類できます。
・米味噌・・・大豆に米麹を加えて作ったもの
・麦味噌・・・大豆に麦麹を加えて作ったもの
・豆味噌・・・大豆のみを主原料とし、味噌玉に種麹と香煎をまぶして仕込んだもの
上記に加え、調合味噌は上記のものを合わせて作ったものになります。
昔から味噌は人々の生活に身近なもので
その土地の気候や風土によって好みや製法が異なり、
江戸味噌、白甘味噌、越後味噌、信州味噌、仙台味噌、豆味噌、麦味噌と
それぞれの郷土味噌が出来ました。
味噌を使った伝統の郷土料理をいくつか紹介します。
・北海道 石狩鍋
・秋田 芋煮鍋
・岩手 くるみ味噌餅
・宮城 ずんだ味噌餅
・新潟 けんさ焼
・東京 深川飯
・静岡 金目鯛の味噌焼き
・京都 麩田楽
・徳島 蕎麦米雑炊
その土地の気候や風土、食習慣をあらわす味噌。
みなさんはどの味噌が好みでしょうか?
味噌の栄養価と健康効果
味噌は、主原料である大豆のアミノ酸バランスがよく、
タンパク質が酵素と水の作用で
消化しやすい状態で摂取できます。
塩分を取り過ぎないようにと、
味噌汁を敬遠される方も多いと思いますが、
味噌汁1杯分の食塩量は約1.4gと
あまり多くはありません。
味噌には、体を温め、血行を良くし、腸内環境を整え、
抗がん作用や老化防止、コレステロールの低下など様々な健康効果が期待できます。
旬の野菜やカリウムを多く含む緑黄色野菜や
芋類、海藻類などをたくさん入れて、
朝や夜の食卓に1杯の味噌汁を取り入れてみませんか?
違う味噌を合わせて自分の好みの味噌を作ったり、
おかず味噌、みそ玉を作る楽しみ方もありますよ!
弊社では、おひとりおひとりの目的やライフスタイルに合わせた
食生活サポートの提案も行っております。
まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。
担当 : 若林 ゆかり
≪参考文献≫
渡邊敦光「味噌力」かんき出版(2012.3)
東京生活編集部「お味噌のことが丸ごとわかる本」枻出版(2007.11)
≪若林ゆかりによるコラム≫