美しい髪は食事が作る!管理栄養士が伝える美髪と栄養
晴れた日の日差しがとても厳しくなってきました。
お肌に加えて髪の毛も紫外線のダメージを受けやすいです。
今回は美しい髪を育てるための食生活についてお伝えします。
頭皮と髪
頭皮もお肌と同じように、
表皮・真皮・皮下組織から構成されており、髪が育つ土壌となります。
カラーリングやパーマ液、スタイリング剤、ドライヤー、
使用するシャンプー、シャンプーの仕方などによる影響を受けるほか、
お肌と同じく紫外線やストレス、睡眠不足などで、
頭皮が乾燥しバリア機能の低下、
皮脂量が過剰になって赤みやかゆみなどが出る脂漏性皮膚炎などにつながります。
髪は中心から
メデュラ(毛髄質)、コルテックス(毛皮質)、キューティクル(毛表皮)の
三層構成になっており、いずれもタンパク質からできています。
さらに頭皮の中にある毛根の先には「毛球」があります。
毛球の先にある「毛球頭」が「毛母細胞」に髪を作る指示を出すことで、
毛母細胞が分裂し髪となって発育します。
毛母細胞は活動が活発な細胞なので、たくさんの栄養素を必要とします。
髪は伸びている間、構造が変わりませんが、
ターンオーバーで生まれ変わる頭皮を常に健康な状態に保つ必要があります。
美しい髪を育てるための食生活
美しい髪を育てるためには、髪が育つ土壌となる頭皮環境を良くすることが大切です。
そのための食生活のポイントについてお伝えします。
材料となるタンパク質を摂る
お肌と同じように、頭皮も髪もタンパク質が材料となります。
タンパク質が不足すると、育毛を妨げてしまいます。
?多く含まれる食材:肉・魚・卵・大豆製品・乳製品
※具体的な取り入れ方は
美肌は一日にしてならず~三大栄養素編~をご参照ください。
育毛効果のある亜鉛やヨウ素を摂る
●亜鉛
頭皮のターンオーバーは顔の28日周期に対して、40日周期と言われています。
亜鉛はお肌と同じく、頭皮のターンオーバーを促します。
またタンパク質が分解されたアミノ酸が材料として使われる際にも働きます。
?多く含まれる食品:牡蠣、貝類、うなぎ、牛肉、レバー
●ヨウ素
甲状腺ホルモンの材料となります。甲状腺ホルモンは細胞の材料となる
タンパク質の代謝をコントロールします。
?多く含まれる食品:海藻類、青魚、貝類
頭皮環境を整えるビタミンを摂る
●ビタミンB群
ビタミンB2は脂質代謝に関わるため、過剰な皮脂が原因となる
赤み・かゆみなどの予防・改善に働きます。
ビタミンB6はタンパク質が分解されたアミノ酸が
頭皮・毛髪の材料となる時にサポートします。
?多く含まれる食品:豚肉、大豆製品、雑穀、青魚、うなぎ
●ビタミンC
活性酸素は頭皮の老化、ホルモンバランスの乱れを引き起こします。
ビタミンCは強い抗酸化作用を持ち、活性酸素を除去する働きがあります。
?多く含まれる食品:果物、芋類
●ビタミンE
ビタミンC同様、強い抗酸化作用を持ちます。
さらに血行を促す効果があります。髪の土壌となる頭皮が血行不良になると、
栄養素が行き渡らず髪が育ちにくくなってしまいます。
?多く含まれる食品:ごま、ナッツ類、南瓜
私たちの身体は食べたものから作られています。
美しい髪、美しい肌を育てるためには食生活を整えることは不可欠です。
食事を選ぶ環境はライフスタイルによって異なります。
健康・美容のための食事サポートには、管理栄養士へご相談くださいね。
担当管理栄養士 : Mari
<参考文献>
高瀬聡子,細川モモ「いちばんわかるスキンケアの教科書」講談社(2014)
ヘアケアサイト 花王株式会社 http://www.kao.com/jp/haircare/structure_01.html
(2015年7月6日)