生姜は有効!?食事で出来る夏の冷え性対策
夏も本番となりましたが、体調の変化はありませんか?
外気と室温の極端な温度差は予想以上に体に負担をかけている場合があります。
そこで今回は夏の冷え性の原因と、食事の冷え対策についてお話します。
夏の冷え性は自律神経の乱れが原因!?
□肩こり・腰痛がある
□頭が重い・体がだるい・疲労感・むくみ
□集中力の低下・イライラ
□胃の痛み・腹痛・下痢・便秘
このような症状が現れるようなら夏の冷え性を疑ってみましょう。
なぜ、こんなに暑い時期に冷え性になってしまうのでしょうか?
人の体温が一定に保たれているのは自律神経の働きによるものです。
暑いときは汗をかき、寒ければ震えたりすることで最適な体温を保っています。
自律神経は、交感神経と副交感神経があり、
交感神経は血管を収縮させ、副交感神経は血管を弛緩させる働きがあります。
この両者がバランスよく働くことで血流がスムーズになります。
つまり自律神経とは、
体のライフラインである「血流」を支配している重要な組織なのです。
しかしこの時期は外気と室温の差が大きいため、
体温調節をする自律神経のバランスが非常に乱れやすくなります。
つまり「自律神経の乱れ=血流が悪くなる」が
夏の冷え性を引き起こす原因の一つなのです。
食生活の乱れが夏冷えをまねく
アイスクリームに冷たい素麺、氷たっぷりの飲み物・・・
そんな食生活が続いていませんか?
外気温が暑い夏は、冷たい飲み物、体を冷やす食品を摂りすぎる傾向があります。
食べ物で身体を冷やすことは熱中症の予防にもつながります。
しかし、体の内側を一気に冷やすと胃腸の機能を低下させ、
食事の内容があっさりした物に偏ることで必要な栄養素が不足。
これが夏バテや、冷え性、免疫力の低下、夏風邪の原因となるのです。
冷え性に生姜は有効!?
生姜やネギを食べて・・・
冷え対策には体を温めるものをとればいいよね!
しかし、毎日生姜食べてもあまり効果を感じない
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
忘れがちですが大切なポイント、
それは「栄養素はチームプレーである」ということ。
ここが抜けてしまうと、せっかくの生姜効果もうまく働かないのです。
夏の冷え対策「5大栄養素をバランス良くとれていますか?」
私たちの身体を作り動かしているのは「五大栄養素」です。
つまり、夏の冷えや夏バテを予防するためには、
全身の末梢血管まで血液を送り込み血行を促進させる
炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの
5つの栄養素をバランス良くとる事が基本です。
五大栄養素をバランスよく食べる食べ方が「主食、主菜、副菜」がそろった食事です。
主食(ご飯)+ 主菜(たんぱく質)+副菜(野菜・きのこ類・海藻類)
コンビニやレストランでの食事が多い方でも、
組み合わせを意識するだけならすぐに取り入れる事が出来ます。
ベースの食生活を整えてから次の対策へ
食生活を整え代謝がスムーズになると、
取り入れた栄養素が十分活躍できるようになります。
生姜やネギで体を温めたり、
血行促進効果のあるビタミンEを積極的にとるのも良いでしょう。
血流を良くすることは、冷え症改善だけでなく様々な健康維持の基本となります。
ちょっとした体の変化を見逃さずメンテナンスしながら
夏を元気に過ごしていきたいですね。
担当管理栄養士 : 篠塚明日香
<参考文献>
小林弘幸「なぜこれは健康にいいのか?」サンマーク出版(2011)
中村丁次「栄養の基本がわかる図解辞典」成美堂出版(2010)
阪口珠未「薬膳&漢方の食材辞典」ナツメ出版(2013)