あなたも噛まずにはいられない!噛む〝だけ”で得られる5つのメリット
皆さんは良く噛んで食べていますか?
噛むことのメリットは“なんとなく”解っているけど、なかなか実行できない…
という方も多いのでは?!
最近はスムージーやサプリメントなど、噛まずに簡単に摂ることができる健康食品に頼る方も増えてきており、噛む機会がますます減っている方もいらっしゃると思われます。
しかしSan-CuBicでは、あえて「噛む食事」を推奨しています。
そこで、今回のコラムでは、『噛まずにはいられない!』と思えるような
『噛むことによる効能』についてお知らせしたいと思います。
良く噛むことで得られるメリット
※ここでいう「良く噛む」とは1口30回を目安にしています
①虫歯・歯周病予防
噛むことで唾液がたくさん分泌され、その際に、虫歯のもとになるミュータンス菌が好む酸を唾液によって薄める効果があります。また、唾液に含まれる抗菌成分が、虫歯や歯周病を予防すると同時に、口臭も防ぐ効果があります。
②脳トレや情緒の安定
脳の血流量が活発になり、大脳に刺激が与えられ、集中力、記憶力、判断力アップし、精神の安定にもつながります。とくに子どもは知育アップ、お年寄りは認知症予防になります。また、自律神経の副交感神経が活発になり、ストレスの解消につながります。スポーツ選手がガムを噛む光景を見たことがあるかと思いますが、噛むことで体や心の緊張をほぐして最高のパフォーマンスをするためでもあります。
③ダイエットや小顔効果
良く噛むことで早食いや大食いの予防になります。噛むことにより満腹中枢に刺激を与え、大食いをする前に満腹になり、ダイエット効果につながるということはご存じだと思いますが、更に、噛むことで表情筋が鍛えられ、アゴ周りのシェイプアップにつながります。
④美肌・若返り効果
唾液に含まれるパロチンというホルモンが、肌や筋肉、内臓を生き返らせるという働きをするので、肌トラブルを防止し、美肌につながります。更に、咀嚼により食べ物が消化されやすくなり、胃腸に負担が少なくなることで、腸内環境も良くなります。
⑤生活習慣病予防
唾液に含まれる抗菌成分が、活性酸素を除去し、抗がん作用の働きをします。免疫力もアップするので、前述のダイエット効果や腸内環境改善も相乗効果となり、ガンだけでなく心筋梗塞・脳卒中・糖尿病などの生活習慣病も予防します。
良く噛む食事とは…?
「ひじきの煮物」「切干大根の煮物」「きんぴらごぼう」といった噛み応えのある料理を選ぶことや、テレビ等を見ながらのながら食事を避け、食べることに集中するることはもちろんですが、今回は「良く噛むための食べ方のコツ」についてご紹介します。
そして、ずばり「食事中の水分をなるべく控えること」です。
食べ物をあまり噛まないで大量の水分で流し込むことは、胃酸の濃度を薄め、胃腸の負担につながります。
汁物はもちろん、野菜やきのこ類、海藻に多くの水分が含まれているほかに、日常的に食べている“ご飯”の約6割が水分です。ですから、主食はパンよりご飯をお勧めしている理由は、「水分摂取」のためでもあるのです。水分を多く含む食べ物を組み合わせ、一口を大切に味わうことで、水分で流し込む必要はなくなります。
それでも食事中の水分が手放せない、という方は、唾液の分泌量が減少している可能性がありますので、本日のテーマである「咀嚼」をより強く意識した食事を心がけてみてください。
噛むことは、いつでもどこでもできる!
外食をしたり、ちょっと料理を手抜きしたいとき、栄養素のバランスが良いとは言えない料理を食べる時でも、「噛む」ことはいつでもどこでも意識すればできる健康法です。人間の体に不必要なものはないと言われています。自分の大切な歯をフル稼働させて、しっかり噛むことに意味があるのです。
たった1つの行動で、上記の5つのメリットがあるとわかれば、もう噛まずにはいられないでしょう。
さあ、今から『1口30回噛むこと』を始めてみませんか?
担当管理栄養士 : 佃由美子
<参考文献>
・8020推進財団http://www.8020zaidan.or.jp/index.html (2015.10.15閲覧)
・三城円「管理栄養士キャリアデザイン塾 使える知識力アップテキスト」(2015)