ベビ待ち女性必見!管理栄養士が教える妊活献立
大好きな人との結婚後、願い通りに子宝に恵まれず悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?不妊の原因には女性側だけではなく、男性側にもあります。そして先天的なものもありますが、実は毎日の食生活が原因となっていることもあるのです。
食事は自分でコントロールが出来るので、意識すれば今すぐ実践出来るものです。
まずは食生活を振り返ることから始めてみませんか?今回は、不妊に悩む女性のための食をお話いたします。
不妊を招きやすい食習慣
1 子宮の冷え
下半身が冷えることにより、温かい血液が子宮に流れず冷えが起こります。それに加えて冷たい飲食物が胃に入ると、更に子宮を冷やしてしまい機能低下を起こしてしまいます。受精卵は体温が低いと着床が不可能になる事があります。
妊娠に関わる事だけではなく、生理不順・子宮がんなど女性にまつわる不調や病のほとんどが、子宮の冷えから起こっています。
2 過度なダイエット
過度なダイエットをすると、筋肉の減少や内臓を動かさなくなる事で代謝が下がります。そして低体温、冷え性を引き起こし、それが不妊に繋がります。
また肥満や極端な痩せ、あるいは過度なダイエットによる急激な体重変動などがある場合、生命の維持を再優先させるので排卵機能を停止させてしまいます。
妊娠力を上げる献立
季節が巡るように、人間の体内リズムも春夏秋冬で変わります。
3食きちんと食事を摂り、旬の食材を意識して体を温めるようにすることがポイントです。
管理栄養士による妊活力アップ献立
冬が旬の野菜は体を温める作用があるので、旬の食材を意識して献立を考えましょう。
【主食:かぶの葉ごはん】
炊き上げたごはん150gに、塩茹でしたかぶの葉15gを混ぜる。
Point
味噌汁で使うカブの葉を利用したものです。野菜を丸ごと食べることで食物のエネルギーをバランス良く取り入れられ、緑が入るので盛り付けの見栄えも良くなります。
また、主食は体温が上昇しやすいお米を中心とした食事を心がけましょう。さらにお米にひえなどの雑穀を混ぜて炊くとより効果的です。
【主菜:ぶりの香味焼き】
ぶり一切れに、長ねぎのみじん切り30g、胡麻10g、醤油小さじ1と1/2、みりん小さじ1、生姜汁小さじ1を合わせ10分漬けたら、200℃のオーブンで20分焼く。
Point
ねぎ・生姜などピリリとした辛味成分を持つものは全身の血のめぐりを良くして体を温めます。
【副菜:さつま芋の黄金煮】
皮付きで輪切りにしたさつま芋70g、バター4g、砂糖小さじ1、水150ccを鍋に入れて軟らかくなるまで煮る。
【汁物:ゴロゴロ根菜の味噌汁】
ごぼう25g、人参25g、かぶ25gを良く噛むように乱切りし、だし汁1カップで煮て味噌10gを加える。仕上げにすりおろし生姜3~5gを入れる
Point
副菜・汁物に含まれる根菜類・芋類など大地の中で育った野菜も体を温める作用があります。
食事以外にも以下の事を意識すると体温上昇に効果的です。
□水分補給は体温より温かいものを選ぶ
□ぬるめの湯船に肩までつかり血行を良くする
□血の巡りを悪くする締め付ける下着は控える
□ストレスを発散させ、女性ホルモンのバランスを整える
□ストレッチなどを取り入れて血行を良くする
注意して頂きたいのは、何でも体にいいからといって摂りすぎると逆に不調を招きます。
バランスの良い食事を心掛けながら生命の土台を温めて、赤ちゃんが過ごしやすい環境を作っていきましょう。
担当管理栄養士:阿部 葵
<参考文献>
若杉知子「子宮を温める健康法」WAVE出版(2015)
豊田一「不妊治療 食事と生活改善」東方出版(2014)
川嶋朗(医学博士)「カラダぽかぽか食養生活」エココロNo45,33-37(2010)