春に向けて!自律神経を整えて元気力アップしよう
春の訪れとともに、転勤や異動、引越し、新たなことにチャレンジするなど、ライフスタイルが変わるという方も多いのではないでしょうか。
ワクワクする気持ちがある一方で、季節の変わり目はストレスを感じやすく、
「なんだか元気がでない」「疲れがとれない」というような身体の不調があらわれやすい時期でもあります。
不調の原因は自律神経の乱れにある場合も
自律神経は、自分の意思とは無関係にからだの状況に合わせて、ベストな体内環境になるように調整をつかさどっています。例えば、食後に胃腸の働きを良くする、暑い時に汗をかいて体温を調整するなど、様々な重要な役割を持っています。
自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあります。
●交感神経
緊張をしたり、怒ったり、不安な時に優位に働き、からだはアクティブな緊張状態になっています。
●副交感神経
眠っている時やリラックスしている時に優位に働き、からだはゆったりと落ち着いた状態になっています。
24時間、必要に応じて交感神経と副交感神経は切り替わっています。
しかし、仕事や人間関係、環境変化などのストレスや、睡眠不足、不規則な食生活などの生活リズムの崩れにより自律神経が乱れることがあります。この状態が続くと、安静にしているのに心臓がドキドキする、お腹の具合が良くない、肩がこるといった、不快な症状が引き起こされます。
その症状は体質的に弱い部分に表れやすいと言われています。
食事から生活リズムを整える!はじめの1歩は簡単なことから
1.3食たべられる食事のリズムを持つ
特に抜いてしまいがちなのが朝食です。
朝食を食べる習慣のない方はバナナや牛乳などからでOKです。ギリギリまで寝ていたいから朝食が食べられない方もいますが、朝食を食べる習慣を持つことは睡眠不足解消のきっかけにも。
2.特に夕食は腹8分目 に
夕食は寝る3時間前まで目安ですが、思うように食べられない場合が多々あります。その場合は、「もう少し食べたい」と思える程度の腹8分目で食事を終えましょう。お腹いっぱい食べてしまうと、就寝中も胃や腸では消化活動が行われており、安眠をさまたげてしまいます。
腹8分目のコツに「よく噛むこと」があります。噛むことで唾液が分泌され、胃腸での消化吸収を高めます。
噛む回数が少ない方は、白米を雑穀ご飯に変える、野菜など食物繊維を多く含む食材を取り入れると、自然に噛む回数を増やすことにもつながるでしょう。
つい満腹まで食べてしまう方は、器への盛付け量をいつもの2割減にしておくのもオススメです。
3.楽しめる食事の時間を持つ
時にはごほうびも大切。リラックスできる仲の良い友人や家族と好きな食べ物を楽しむこともストレス解消になりますね。
生活リズムを整える以外にも、散歩や好きな音楽を聴くというように自分にあった気軽にできるストレス解消方法を幾つか持つということも大切です。
特に働いている方は、からだが緊張や活動的になっている時間帯が長いと思います。元気力をアップするには、からだと心をゆるめてリラックスする時間をもつことがポイントです。
ふーっと深呼吸して肩の力を抜いて、できることからはじめてみましょう。
担当管理栄養士 : 佐々木裕子
<参考文献>
・小林弘幸 末武信宏「世界一美しくやせる自律神経トレーニング」三笠書房(2014)
・一般社団法人 日本臨床内科医会「わかりやすい病気のはなしシリーズ19 自律神経失調症」(2002)