季節の変わり目のゆらぎ肌に。おさえておきたい栄養素
昨日まで調子が良かったのに、朝起きたら急に吹き出物ができた、肌がなんだか痒い、いつもの化粧品なのにヒリヒリするなど、季節の変わり目の肌荒れに悩んでいませんか?
このようにお肌が敏感になっている状態は「ゆらぎ肌」と言われる新しい肌タイプで、
最近、女性の間で急増しているそうです。
春に向けて暖かくなり始めるこの時期は、心地良くて過ごしやすいことも多い反面、肌トラブルにつながる原因も多い季節!ゆらぎ肌には、スキンケアはもちろん食事を含めた日常生活の改善が重要です。インナーケアとして、必要な栄養を食事からチャージし、さらばゆらぎ肌!を目指しましょう。
季節の変わり目に肌荒れが起こりやすい原因
気温の寒暖差
1日の最低・最高気温の差である寒暖差が激しいため、自律神経が対応できずストレスを感じ、バランスが乱れることが最も大きな原因と言われています。
自律神経とは、全身のあらゆる器官に張り巡らされていて、自分の意思に関係なく働く神経。体温調節、ホルモン分泌、内臓の機能を保つなど、美と健康のカギとなる神経です。
自律神経には、体の活動時や昼間に活発になる交感神経(緊張)と、安静時や夜に活発になる副交感神経(リラックス)があり、その切り替えがうまくいかなくなるのが「自律神経の乱れ」です。
それによって免疫力が低下、ホルモンバランスが崩れて皮脂分泌が増える、外部刺激を受けやすくなり肌の炎症を起こしやすくなる、肌のターンオーバーが乱れることで保湿機能やバリア機能が低下するなどの悪影響が出てきます。
春の空気
ゆらぎ肌が起こりやすい季節は3月から4月といわれていますが、この季節は「春一番」と呼ばれる強風が吹く日が多いので、肌への刺激物となる花粉や黄砂、ほこりなどが舞いやすくなります。
生活環境の変化
4月は何かと環境の変化が多い時期なので、新しい生活をスタートさせることによる心的ストレスも原因のひとつと考えられています。
さらには、肌荒れによるイライラや不安感が心に影響し、そのストレスがゆらぎ肌を一層悪化させてしまうことも・・・
ゆらぎ肌の味方となる栄養素
敏感になった肌をストレスから守り、バリア機能を助ける栄養素を積極的に摂りましょう!
たんぱく質
お肌の材料になる栄養素。美肌には必須です。
?食材・・・肉、魚、卵、牛乳、大豆や大豆製品など
ビタミンA
肌の新陳代謝を活性化、皮膚の粘膜を保つ。壊れたバリア機能の修復にも。
?食材・・・鶏肉、豚肉、うなぎ、にんじん、バジル、チーズ、たまご、にんじん、ピーマン、かぼちゃ、小松菜、ホウレンソウなど
ビタミンC
潤い肌のもとになるコラーゲンをつくるビタミン。
?食材・・・イチゴ、柑橘類、キウイなどの果物、赤ピーマン、ブロッコリー、芋類など
※肌には強い味方でも、熱や水に弱いビタミンC。水にさらしたり、加熱調理では損失が多いので、水に溶け出た汁も一緒に食べられるスープや鍋料理などでとりましょう!
*注目ポイント*
ビタミンCとEは最強タッグ!一緒にとると相乗効果が期待できます。
ビタミンE
新陳代謝を活性化、細胞を守る
?食材・・・コーンや大豆、亜麻仁やえごまなどの植物油、モロヘイヤ、かぼちゃ、アボガド、アーモンド、ピーナッツ、卵黄、ゴマなど
※上記の植物油は熱に弱いので、ドレッシングなどで利用しましょう
*注目ポイント:ゴマ*
疲労からくるストレスにも効果的!美肌に必要なリノール酸なども含みます。ゴマは粒のままだと種皮が固く消化が良くないので、すり潰して。
市販のすりゴマ、ゴマペーストをうまく利用して、様々な料理に少しずつ使いましょう。
上記以外にも、レバーや肉、かつおやまぐろなどの魚、納豆に含まれるビタミンB群も、お肌の細胞のターンオーバーには欠かせない食事。意識して摂りいれていきましょう。
食事+質のいい睡眠を
ゆらぎ肌の改善には睡眠も大事!私たちの肌は、寝ている間にターンオーバーが起こり、新しく生まれ変わっています。普段あまり睡眠時間が取れないという人も、季節の変わり目には質の良い睡眠をとれるよう工夫することが大切です。
睡眠前には、カルシウムも摂れて、安眠効果も期待できるホットミルクでリラックスした状態を作るのもオススメ!
食事には即効性はありませんが、毎日の少しの努力が実を結びます。
ポイントは、お肌の変化や調子に神経質になりすぎず‘ゆったり’と!
ゆらぎ肌の味方になる食材をぜひ取り入れて、心もお肌もキラキラな春を迎えましょう。
担当管理栄養士 : Aki
<参考文献>
・「季節の変わり目に肌荒れ、その原因と対策は?」,株式会社ドクターシーラボ 美肌総合研究所, http://www.ci-labo.jp/hay-fever/36/(2016.2.20閲覧)
・「季節の変わり目は、お肌の調子が悪くなる?」,スキンケア大学,
http://www.skincare-univ.com/article/000159/(2016.2.20閲覧)
・池本真二「クスリになる食材事典」株式会社滋慶出版/つちや出版(2015)
<Aki執筆コラム>