今日からできる!食事×腸コンディショニングで元気生活
健康な腸内はピンク色と言われています。腸のコンディショニングは毎日のお通じだけではなく、病気からカラダを守る免疫力、ツルぴか肌の健康を保つ、体臭を防ぐ、肥満解消・・などカラダの中や外の健康に関係しています。
腸内環境を整えてカラダの中も外も元気!
腸の長さは約8mで小腸と大腸の2つの器官で成り立っています。
●小腸(約6m)
糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、水分を吸収します。栄養素の90%が小腸で吸収されます。
●大腸(約1.5~2m)
小腸で吸収されずに残った食べ物の消化物から水分を吸収し、からだに不要なものを体外に排泄します。一般的に食べ物を口にしてから排泄されるまでは24時間かかると言われます。
日本人の腸内はテニスコート1面分の広さを持ちます。心身の健康状態に関わる腸内環境は、腸内の細菌の状態を言います。この腸内には100種類、100兆個の細菌が集まっています。「腸内フローラ」とはこの腸内細菌の集まりのことです。
腸内細菌バランスが腸コンディショニングのカギ
腸内細菌は「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」に分けられます。
「善玉菌」は「悪玉菌」の増加を防ぎ、腸の運動を活発にする働きがあります。一方、「悪玉菌」は増えすぎるとカラダに有害な働きをします。
「日和見菌」は、善玉菌と悪玉菌のうち優勢な側に味方します。
腸内では、善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割が望ましいバランスです。
善玉菌アップ!食べ物×腸コンディショニング3つのポイント
1.日本の発酵食品で善玉菌を生きたまま腸に
善玉菌である乳酸菌は発酵食品に多く含まれます。特に、みそ、しょうゆ、納豆などの植物性乳酸菌は生きたまま腸に届きます。保存料や添加物により短期間で作られた発酵食品も出回っていますので、みそやしょうゆを選ぶなら製造期間が1年以上のものを選ぶと良いでしょう。塩麹や甘麹など麹を原料とした食品にも乳酸菌が多く含まれます。
2.食物繊維やオリゴ糖は善玉菌を増やす
食物繊維やオリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなり増殖を促します。食物繊維は、穀類、野菜、きのこ、海藻類などに多く含まれ、善玉菌のエサになるだけでなくお通じを良くし腸内をキレイにするのに役立ちます。オリゴ糖は市販製品がありますが、食材では玉ねぎ、ハチミツ、豆乳、きなこ、バナナなどの身近な食材にも含まれています。
3.悪玉菌を増やす原因、脂肪が多い食事は控える
脂肪は悪玉菌のエサとなり、増殖させる原因になります。特に肉類やファーストフードやスナック菓子を食べる機会が多い方は要注意です。
例えば、朝食にごはん・納豆・野菜たっぷりの味噌汁・バナナヨーグルトといった簡単なメニューでも腸コンディショニングを整える食事と言えます。手がこんでいないメニューでOKです。
今日から手軽においしく食べて健康な腸を目指してみましょう。
担当管理栄養士 : 佐々木裕子
<参考文献>
・松生恒夫「腸がスッキリきれいになる本」法研(2010)
・藤田紘一郎、検見﨑聡美「腸スッキリ菌活レシピ」成美堂出版(2014)
・内藤裕二「消化管は泣いています」ダイヤモンド・ビジネス企画(2016)