管理栄養士が教える!腸内環境を整えて免疫力を高める食事法
今、インフルエンザが流行していますが、毎年かかってしまう人とかからない人の違いは免疫力の差にあります。免疫力を高めるためには、食事・生活習慣の見直しが必要です。今回は、免疫力を高める食事方法についてご紹介します。
免疫力とは?
病気を防ぎ、健康を維持する正義の味方
免疫力は、細菌やウィルスから身を守り、病原菌やがん細胞などをやっつける働きを持ち、常に私たちの体に異常がないか監視してくれています。
免疫力を低下させる3つの要因
・乱れた生活習慣:睡眠不足や暴飲暴食、不規則な生活
・加齢
・ストレス過多:悩みや心配事、満員電車など過密状態など
誰もが生まれながらに持っている免疫力ですが、その力は20歳頃をピークに低下していきます。また私たち現代人は、様々なウィルスや細菌、環境汚染などの外敵やストレスにさらされ、免疫力が低下しやすい状況におかれています。
免疫力が低下してくると、何となくだるい・元気が出ないといったプチ症状が出始め、肌荒れ・便秘・口内炎・風邪・インフルエンザ・花粉症といった様々な症状にまで発展していきます。
腸内環境を整え、免疫力を高める
腸には、免疫細胞の70%が集まっているため、免疫力を高めるためには腸内環境を改善することが大切です。腸内細菌である善玉菌を増やす食材を毎日取り入れて、腸内を善玉菌優位の状態を作り、腸内環境を整え、免疫力を高めます。
積極的に取り入れていきたい具体的食材は、発酵食品と食物繊維です。
●発酵食品:善玉菌として働き、直接腸内環境を整える
例)納豆、ヨーグルト、漬物、味噌、醤油、塩?、甘酒など
●食物繊維:腸内細菌のエサとなり、腸内の善玉菌の増殖を助ける
例)海藻類、こんにゃく、きのこ類、玄米、切り干し大根、根菜類など
上記の食材を一度食べたからといって、すぐに免疫力が上がるわけではありません。毎日取り続けることで免疫力を高めていくことができます。毎日取り続けることが大切なので、自分の出来そうだと思うことから実践してみましょう。
取り入れ方の例として
・まずは、調理不用の納豆やヨーグルトからはじめてみる
・食物繊維を多く含む食材を加えた味噌汁をのむ
・一日の食事の中に和食を取り入れる
・塩の代わりに塩?にするなど普段の味付けをかえてみる
また、よく噛むことでエネルギー消費が促進され、熱産生が高まり、体温が上がることで免疫力を高めることができます。食べ方にも意識を向けてみてください。
食事と生活習慣を見直して、流行中のインフルエンザやこれからやってくる花粉症に負けない体づくりをしていきましょう。
担当管理栄養士:ERI
参考文献
髙畑宗明「腸で酵素をつくる習慣」朝日新聞出版(2016)
奥村康・竹田和由「免疫力が上がる食べ方」株式会社マガジンハウス(2017)