「デキる男」のお酒学 ~賢く食べてスマートに嗜む~
2019年がスタートして早くも2週間が経ち、お正月や新年会などでお酒の席が続いているのではないでしょうか?「デキる」男として欠かせないのは、お酒を楽しみながら嗜み、かつ翌日にお酒を持ち越さないこと。それには食事が鍵となります。
そこで今回は、充実したお酒の席を過ごすための食事術について解説していきます。
デキる男は昼食からすでに飲み会の準備を始めている
夜に飲み会が入っている日の昼食は、夜のことを考えて食事量を少なめにする、または食べないといった方も多いのではないでしょうか?
よかれと思ってしていたことが、実は飲み会の席での過食や二日酔いの引き金になってしまう可能性があります。
そのような事態を引き起こさないための食事のポイントは、
“糖質は控えめに、そして良質なタンパク質をしっかりと”です。
飲み会の席では普段よりも食べる量が増える傾向にあるため、昼食ではご飯の量を少なめにするなど糖質を控えておくことで1日の摂取エネルギー量を範囲内におさめることができます。また、アルコールは肝臓で解毒されますが、過度な飲酒は肝臓にダメージを与え肝機能の低下を引き起こします。そこで、昼食に肉や魚、豆腐などの良質なタンパク質をしっかり摂ることで飲み会前に肝臓の機能を高めておくことができます。
普段の昼食では麺類や丼ものを選びがちですが、飲み会の日は焼き魚定食などの定食スタイルのほうが主食のご飯の量を調整でき、かつ良質なタンパク質が摂れるためおすすめです。
飲み会では“おつまみ”と“水”を必ずとる
楽しい宴が続くといつの間にか飲みすぎてしまい、後悔することもしばしば。
宴をおいしく・楽しく過ごすにはいくつかポイントがあります。
デキる男は“空腹状態でお酒を飲まない”
悪酔いを防ぐにはアルコールの血中濃度を急激に上昇させないことがポイントです。血中濃度が上昇することは酔いが回るということ。特に空腹状態でお酒を飲むと胃腸でのアルコールの吸収が早まり、血中濃度が急激に上昇します。そのため、乾杯の1口を飲んだ後は何かつまみを食べて空腹を解消してから2口目を飲むようにすると良いでしょう。
デキる男は“おつまみにこだわる”
飲んでいる最中のおつまみは肝機能を向上させるタンパク質や、ビタミンB1が豊富なものを選択しましょう。特にビタミンB1はエネルギーを作り出す際に必要なビタミンですが、アルコールを飲むと大量に消費され、不足すると翌日に疲労感が残ります。そこでおすすめのおつまみは、良質なタンパク質が含まれるマグロやイカ、タコなどのお刺身、ビタミンB1が多く含まれる枝豆や冷奴、納豆、鰻などです。
さらに、本格的に飲み始める前に脂質が含まれるものを食べることでアルコールの血中濃度の上昇を緩やかにしてくれます。はじめのおつまみはオリーブオイルが使われているカルパッチョや、オイルドレッシングがかかっているサラダなどを食べると良いでしょう。
デキる男はお酒と一緒に“チェイサー”を頼む
お酒を飲むとトイレが近くなりませんか?それはアルコールの利尿作用によるものです。お酒を飲むときは利尿作用による脱水にならないように、最低でも飲んだお酒の量と同じ量の水分を摂る必要があります。
水分と言ってもお茶やコーヒーには利尿作用のあるカフェインが含まれているため、水分補給は水(チェイサー)が適しています。ですので、お酒と一緒にチェイサーを頼み水分補給をしていきましょう。
飲んだ後は水分補給とともにビタミンC
飲み会の後に水を飲む人も多いと思います。水を飲むことはアルコールによる脱水を防ぎ、二日酔い防止に役立ちます。
この水分補給には水も良いのですが、実は果汁100%のオレンジジュースやグレープフルーツジュースがおすすめなんです。オレンジジュースやグレープフルーツジュースにはアルコールの分解を促進する働きがあるビタミンCが豊富に含まれていますので、飲み会の締め、または寝る前に飲むと良いでしょう。
さて、今回は「デキる男」には欠かせない賢いお酒の嗜み方についてまとめました。
2019年は「デキる」男として“スマート・アルコール・ライフ”を過ごしていきましょう!
担当管理栄養士:河村桃子
参考文献
・葉石かおり「酒好き医師が教える最高の飲み方」日経BP社(2018)
・伊達友美「夜中にラーメンを食べても太らない技術」扶桑社(2015)
・裴英洙「なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか」ダイヤモンド社(2014)